いらっしゃいませ!
ようこそ、我が帽子屋へ!
再びのご来店、誠にありがとうございます。
貴方のお姿を見ることができ、我々も恐悦至極にございます。
この帽子でございますか?
これは、the ace of spadesと申します。
かつて勝負致しました時計兎が、好んで使用していた代物でございます。
え? 勝負の結果は如何だったのかって?
それは、……貴方のご想像にお任せします。ふふふ。
因みに、the three of spadesもございます。
これは完全に製作者の趣味でございますが。
切り札ジョーカーを唯一、無効にするカード。
それがスペードの3です。
スペードの3とは、実に不可思議なカードですね。
これは、雪兎の帽子でございます。
雪模様の生地は、カキゴーリ山の麓にある街から直輸入しております。
なので、触ると少々ひんやりとしているのが特徴です。
ご試着なさいますか?
もっと涼しげなものをご所望であるならば、此方の氷結ハットがお勧めです。
ギヴラ氷窟の奥に眠る、上質な青い氷を使用しておりますので、背筋も凍るほど快適に……って、おや?
寒いから早く仕舞ってくれって?
これは失礼致しました。
もうお帰りですか。
この帽子屋の扉はいつでも開いております故、貴方の望むまま、お気軽にお立ち寄りください。
またのご来店、お待ちしております。
『ジョアン・ハッターの帽子辞典』難易度★★☆☆☆
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